浄化槽のしくみ
浄化槽のちから
生活排水の汚れをとりのぞく手段の1つに浄化槽があります。 浄化槽は、各家庭の敷地内に設置され、その家の排水をその場で処理する装置です。槽の中にはバクテリアが生息していて、その働きで排水に含まれる汚れを分解してから、 川や海に流すのです。浄化槽は、小さなスペースに短期間の工事で設置でき、公共下水道と同等の処理能力のあることから、排水処理に大きな役割を果たします。
浄化槽の種類
合併処理浄化槽
トイレからの汚水と併せて生活系の汚水を処理するもので、現行の法律で浄化槽と定められているもの。BOD除去率90%以上、放流水のBOD濃度20mg/L以下(浄化槽法施行規則より)であることが定められている。なお、「小型合併処理浄化槽」(5~50人槽)は昭和63年に構造基準に追加されたものである。 過去には、BOD濃度60mg/L以下,30mg/L以下のものの構造が定められていたが、平成18年2月の法律改正に伴い構造基準より削除された。 また、旧構造基準時は大型槽に限られていた。 また設置地域の水質規制等により、より厳しい放流水のBOD濃度や、BOD以外の水質項目(窒素、リン、COD)について水質を求められる場合があり、性能として示されている処理方式もある。なおこの場合「ろ過」、「凝集」などの物理処理装置が生物処理に付加して設置し、処理を行う。 処理方式として、「構造基準方式」(旧構造基準、新構造基準)と「性能評定方式」に分類される。
単独処理浄化槽
トイレからの汚水のみを処理するもので、生物化学的酸素要求量(BOD)除去率65%以上、放流水のBOD濃度90mg/L以下であることが定められている。 平成13年(2001年)4月1日以降の新設が禁止され、平成18年2月の法律改正時に浄化槽の定義が変更されたことに伴い、構造基準より削除された。浄化槽法上では「浄化槽とみなす」と定義されている。 なお、既設のみなし浄化槽(単独処理)については、下水道等の計画が無い地区に設置されているものについては、合併処理浄化槽への転換を図る事を努力することが求められている(浄化槽法附則)。 設置人槽としては、2000人槽までが構造基準で定められているが、大型槽については腐敗型のものが殆どである。
浄化槽の構造

浄化槽の維持管理
浄化槽がその能力を発揮するには、正しい使用と維持管理が大切です。誤った使い方をしたり維持管理を怠ったりすると、悪臭が発生したり、廃水を処理しきれなくなって河川を汚す原因となります。浄化槽管理者(設置者)または使用者は、責任をもってきちんと管理しましょう。 浄化槽の管理には、「保守点検」「清掃」「法定検査」の3つがあり浄化槽法で定められています。
保守点検

浄化槽を正常に機能させるために、浄化槽の本体や内部装置および付属機器の点検・調整・修理、微生物の管理・調整・消毒剤の補充など浄化槽全体のメンテナンスを行います。 保守点検は技術上の基準に従って、自ら行うか、香川県知事に登録した業者に委託して実施します。浄化槽の大きさや処理方法により異なりますが、家庭用の場合は、年3回以上と決まっています。
法定検査

浄化槽が適正に設置され、あわせて保守点検および清掃が正しく行われているかを判断し、放流水質基準が維持されているかを検査するものです。
清掃(抜き取り)

浄化槽の運転に伴って発生する汚泥やスカム(水面に浮かんだ汚泥)などを抜き取ります。 清掃は技術上の基準に従って、槽内の汚泥、汚物、異物その他機能上支障になるものを取り除き装置の掃除をする作業です。
浄化槽維持管理一括契約

- 浄化槽維持管理一括契約のメリット
- ・個々に行っていた保守点検・清掃・法定検査を同時に契約する事により、手続きも簡略され、煩雑さも解消されます。また浄化槽の設置と同時に一括契約を結ぶこともできます。
- ・維持管理一括契約は、料金が明瞭化され割安になり、支払いは預金口座振替を利用することにより利便性が図れます。また、年間の費用を明確に把握し、安心して浄化槽をご使用いただけます。
- ・維持管理一括契約により、計画的に保守点検・清掃及び、年1回の法定検査が確実に実施され。総合的な維持管理を行うことができます。
- ・維持管理一括契約により、浄化槽トラブルに迅速に対応できます。一括契約をご希望される浄化槽管理者は、次の組合員(清掃・保守点検業者)または、賛助会員(保守点検業者)にご相談ください。
浄化槽にやさしい使い方
・調理くずや残飯はキッチリ回収しましょう。 ・調理器具や食器の油汚れはふきとってから洗いましょう。 ・水回りの掃除に酸・アルカリの強い洗剤や塩素系の洗剤を大量に使わないでください。 ・水に溶けない紙類を流さないでください! ・ブロワーの電源をきらないでください! ・お風呂の残り水を洗濯に節水が効果的です。トイレの水はきちんと流してください。 ・シャンプーなどを使いすぎないようにしましょう。 ・洗剤は正しくはかって使いましょう。
三豊市浄化槽維持管理費補助金
三豊市では平成24年度から合併処理浄化槽維持管理費補助金が30,000円となりました。 合併処理浄化槽は、微生物の働きで汚水を浄化しているため、その機能を十分に発揮させるには日頃の適正な維持管理(保守点検・清掃・法定検査)が大切です。 三豊市では、生活排水すべてを処理することができる合併処理浄化槽の適正な維持管理を更に推進するため、合併処理浄化槽維持管理費補助金額が平成24年4月1日から 3万円/基(前年度2万円/基)へ増額となりました。
社会貢献
私たち株式会社ダックスでは、社会貢献の一環として毎年、三豊市内と観音寺市内の小学校で、水の浄化についての課外授業を行なっています。
三豊市内の小学校での課外授業の模様
観音寺市内の小学校での課外授業の模様
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